2018/09/13 17:09
皆様こんにちは。
今日は弊社に寄せられる修理依頼で
多いトラブルの例をご説明します。
多少器用な方ですと、ご自分のギター、ベースを
自らカスタマイズされる方もいらっしゃいます。
これはとても良い事だと思います。
自分の愛機をブラックボックス化しない。
「やってみよう精神」でチャレンジする。
素晴らしいです。
真逆に自らはプレイ専門。
修理、改造はプロに任せる。という方も
いらっしゃいます。
これもとても良いと思います。
車を例に挙げますと、自分は乗るだけ、
整備や修理はプロに任せる。
これと同じです。
私はこのどちらのスタンスでもプレイヤーとして
正しい姿だと思います。
前置きが長くなりましたが本題です。
ご自分でノイズ対策をされた方から
「音が出なくなった」「音が極端に小さくなった」
「フロント(リア)のPUだけ音がでなくなった」
という修理のご依頼が結構頻繁にございます。
ノイズ対策の方法は様々です。
導電塗料を塗る、アルミシートや銅箔ホイルを貼る。
アクティブPUに載せ替える、ノイズレスPUに換装する。
まだありますが、アマチュアの方がされる方法はこのぐらいでしょう。
PUやサーキットを交換された場合は殆どが配線ミスです。
これは簡単に修理ができます。
正しく配線し直せば終わりです。
(アクティブの場合、逆方向に電流が流れて壊れてしまっている時もあります)
悩ましいのは導電塗料、アルミシートや銅箔ホイルの場合です。
これらは全て電気を通します。
楽器内部で流れる電圧はせいぜい数ボルト、高くても18ボルトまでです。
この低電圧でも漏電もショートも当たり前に起こります。
最も多いのは内部に施したシールドに電極等が接触してショートする事です。
特にセレクタースイッチで発生する事が多いです。
レスポール等の場合、セレクタースイッチの入るキャビティは
非常に狭いので、接触の確率はとても高くなります。
対策方法としてはトグルスイッチをオープンタイプから9Pタイプに
交換すると端子が全て裏側に来るので解決します。
スイッチを変えたくない場合に有効な手段は「絶縁」です。
キャビティ内部に施した導電シールドの電極が触れてしまう箇所を
ビニールテープ等を使って絶縁します。
実際に弊社製ギターでも、「危ないかもしれない」場所には
ビニールテープを貼ったり、接点を絶縁チューブで覆ったりしています。
ビニールテープを貼ってもシールド効果には全く影響はありません。
もしご自分でノイズ対策をしてお困りの場合は試してみてください。
個人的にはアルミシートや銅箔ホイルよりも導電塗料をお勧めします。
弊社でもギター、ベースの全面ノイズ対策加工を承っております。
内容によりますが、価格は5,000円~となっておりますので
「自分でするのは・・・」とお考えの方は是非お問い合わせください。